ビットコイン相場はバブルか?

足許、ビットコインの価格が急騰している。これはバブルなのか?それとも本領を発揮してきたのか?

巷でも様々に議論がされており、最終的には歴史が解答を示すと思うが、現時点での僕の考えをまとめてみた。

 

足許のビットコイン価格の動き

ビットコイン価格は、足許急騰している。円建てでは、過去1年程度で5万円前後から30万円と約6倍、ドル建てでも500ドルから3000ドルへと同様の動きを示している。

 

ビットコイン価格チャート

出典:https://jpbitcoin.com

特に、今年5月以降の急騰ぶりがものすごい。

 

ビットコインの価格形成

一般的に「金融商品」は本源的な価値である「ファンダメンタルズ」に基づいて価格形成されているとされる

  • 通貨であれば、国の信用力、経済力、金融政策の見通し
  • 株や債券であれば、発行体の財務状況、収益性

ではビットコインはどうであろう?

よく言われるロジックは、「信用力(安全性)」と「利用価値」である。

まず「信用力(安全性)」だが、偽造、盗難、恣意的に大量供給される懸念はないという点では確かに優れているのかもしれない。しかし、これは裏を返せば、通貨の番人たる中央銀行がいないということであり、「貨幣価値を一定水準に保つ」主体が存在しないということでもある。

また、「利用価値」については、確かにビットコインを用いる経済圏が拡大すると、利用価値が増大するのでますます「利用価値が出てくる」ということだが、これは逆に言えば「利用価値」が減少すれば、価値がなくなるということに等しい。

ビットコインは単なる電子データに過ぎないので、皆が使わなくなれば、無意味な情報にしか過ぎなくなる。

 

金や(バブルの対象となった)チューリップの球根との違い

実質的な価値から乖離して値付けされている(された)事例として、金取引や、過去のチューリップバブル時のチューリップの球根などと似ている部分があるかもしれない。

金は産業用の価値もあるレアメタルではあるが、純粋に産業用途だけであれば今ほどの高価は付かないだろう。同様にチューリップの球根もせいぜいが果物ぐらいの値段であったろう。

しかし、大きな違いは金も球根も増産が可能という点にあると思う。金価格が上昇すれば、限界採掘費用を上回ることで、採掘が活発化する。球根価格が上昇すれば農家が他の作物からチューリップに生産を切り替える。これにより一定程度の供給増と価格の安定化が図られ得る。

一方、ビットコインは採掘ペースが決まっており、また将来的には供給が停止するため、このような価格安定機能が働かない。

 

ビットコインの課題

上記のポイントをまとめると、以下の3点が課題と言えよう。

1.価格安定メカニズムの欠如

上述の通り、「通貨の番人」の不在、及び「供給量増加」が不可能なことにより、著しく価格の安定を欠いたものとなっている。

また「利用価値(期待)」だけに価格形成が依存しているため、仮に本当に通貨として利用が拡大しても問題が多い。

 

ビットコイン利用の拡大

貨幣量が足りない

ビットコイン価格が上昇

上昇を見込んで皆、退蔵

ますます上昇

結局、使い勝手が悪くなり暴落

 

 

もちろん、小刻みに調整される可能性もあり得るとは思うが、スタビライザーを欠いた現状では、暴騰と暴落を繰り返すようになるのではないだろうか?

また、そのような価値変動が大きい通貨は、日常的に使う通貨足りえるのだろうか?

 

2.他の通貨に代替される潜在的なリスク

ビットコインは、国定の通貨ではないため、人々に使用を強制することはできない。そのため、技術的面や制度面においてビットコインよりも使い勝手の良い通貨が登場した場合、皆が使わなくなる可能性は常に存在するものと考えられる。

利用価値に依存した通貨では、一旦使わなくなると、途端に価値が暴落するリスクがある。

 

3.効率性に関する疑問

既存の「通貨」に対する反論として、ビットコインの効率性を挙げる例もよく見かける。(ビットコインの送金手数料は数円程度に対し、銀行の手数料は数百円等。)

しかし、本当にビットコインは「効率的」なのだろうか?

確かに中央集権的なシステム「以外」であれば、「効率的」な仕組みなのかもしれないが、この分散型のシステムは膨大な「非効率」に頼って運営されているような気がしてならない。

「中央集権」システムであれば、中央銀行+主要銀行の決済用コンピューターを(バックアップ含めて)数十台~数百台使って、比較的シンプルなプログラムを実行させるので運営が可能だと思われる。

一方、「分散型」システムでは、世界中で何千台、何万台のコンピューターが同じような大量の計算を競争しながら解いている。膨大な電気を消費している。

 

もちろん、現行の中央銀行を中心とした決済システムが非効率な制度やシステムで運営されているのだとおもうが、きちんと作り直したら、相当「効率的」になり、手数料も数円レベルに下げられるのではないだろうか?

 

まとめ

正直、現行の価格が適正な水準かどうかはわからない。ただ、言えるのは、

  • 現在の価格推移はビットコインの「利用価値」の増大に伴う価値上昇トレンドからも大きく乖離しているだろうということ
  • 投機目的の参加者による、投機商品としての位置づけが強まっていること
  • 中国からの資産移転用途としても、引き続き無視できない割合が活用されているということ

本質的に価格が乱高下してしまう商品だということを考慮すると、

  • 下がったら買う、上がったら売るを繰り返すか、
  • 「ロング・ストラドル」ポジションを構築する

というのが良いのかもしれません。

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