暗号通貨についての5つの誤解(2)

暗号通貨についての誤解シリーズ、第2弾です。

(第1弾はこちらを参照⇒ 「誤解その1: 非常に効率的な決済手段である」

 

誤解その2: 暗号通貨は法規制がかからないので、この流れは止められない

僕は、この主張は間違ってはいないのですが、かなり誤解を招く表現であり、本質的には誤りだと考えています。 少し紐解いていきましょう。

 

暗号通貨には法規制の対象となる運営主体がいない

暗号通貨の運用主体となる事業者は存在していません。そのため、特定の事業者の業務を規制することで暗号通貨を規制することはできません。

 

特定の事業者の代わりに、取引記録であるブロックチェーンを、インターネット上で接続された多くのコンピューターが共有することによって運営されています。

 

なので、国内の暗号通貨関連の事業を規制することはできても、暗号通貨の存在自体を規制することはできません。

 

暗号通貨が国境を越えるのは防げない

インターネットにつながっている限り世界中どこでも運営に参加することが可能です。このため、たとえある国で規制されたとしても、規制の緩い国の運営業者が有利になるだけで、暗号通貨自体は存続し続けます。

 

また、ユーザーもウォレットさえあれば、決済可能であるため、国内で規制されようが、技術的に止めることは困難だと言えるでしょう。

 

仮に先進各国で規制が行われたとしても、例えばアフリカでマイニングを行うことも可能であり、アフリカのサーバーでウォレットを運営すれば先進国でも引き続き利用は可能となってしまいます。

 

しかし、無価値に近づけることは可能

ここで、思い出してほしいのは、暗号通貨はあくまでも、所有者間で、「価値がある」という合意に基づいて成り立っている存在だということです。

 

この合意は、共同幻想に近いものなので、この幻想がなくなれば、ただのデータでしかありません。

 

仮に先進各国で、暗号通貨での決済、関連事業の禁止など、暗号通貨関連を違法化したらどうなるでしょうか?

 

(仮に、規制の極めて緩い国で運営が継続され、技術的にも国内ユーザーの取引を防止できないとしても、) 多くの普通の人々は、そのような違法とされる取引を止めてしまうことでしょう。 表立って決済に使うことはしなくなるでしょう。

 

非常に簡単な手段で、「今後利便性が向上する」「決済として使えるので価値がある」といった暗号通貨に対する共同幻想を崩壊させてしまうことは可能です。

 

もちろん、違法とされても、その利便性から引き続き利用し続ける一定のニーズはあり、そのため暗号通貨がなくなることはないと思います(違法取引、マネロン等のアングラ需要)。 しかし、そのようなアングラ需要だけでは、流動性や換金性といった、決済手段としての利便性は乏しいものとなるでしょう。

 

結論: 暗号通貨の存在を規制できないが、無効化は可能

暗号通貨やブロックチェーン技術は、今後の展開が期待されている分野でもあり、先進各国とも基本的にはイノベーションを促進したいとのスタンスだと考えられます。

 

特に、国境を越えてしまい、一か国では規制することができないという性質は、自国のイノベーションの芽を摘み、他国に劣後してしまうことを恐れるために積極的な規制に乗り出していない背景の一つでもあるでしょう。

 

しかし、マネロンや犯罪行為の決済手段として使われるデメリットや、詐欺的なICOの横行に対して、今後、相応の規制がなされるべきですし、確実になされるでしょう。

 

今回の中国の規制に対する暗号通貨市場の反応は、そのような場合のケーススタディとして、非常に興味深いものがあります。

 

 

(誤解その3 に続く)

スポンサーリンク

スポンサーリンク


One Comments

コメントを残す