超要約「人望が集まる人の考え方」(レス・ギブリン著)の第2弾、「相手の行動をコントロールするには」編です。
他人の行動をコントロールすると聞くと、怪しい心理テクニックを弄するのように聞こえますよね。
でも安心してください。前編でも取り上げた通り、本書に通底する考え方は「相手を大切に扱う」であり、その結果として相手に期待する行動をとってもらえるという内容になっています。
本書の基本的なコンセプトを確認したい方はこちら。
本編では「相手の行動をコントロールする方法」、「効果的なフィードバックを与える方法」についてまとめています。要約にあたり原書の構成を少し変えています。
では、中身を見ていきましょう!
相手の行動をコントロールする方法
実は「すべての人は絶えず相手の行動と態度をコントロールしている」らしいです。相手が望まない行動をとるのは、実は自分が「それを求めていた」というのです。
一見びっくりしますが、自分の態度が相手の行動や態度を促していたということだと考えると、腑に落ちるかもしれません。
実は、相手の行動はコントロールできるし、既にコントロールしているのです。ですから、普段の行動を気を付ければよいのです。
取るべき具体的なアクションとして、以下の5つを挙げています。
- 相手にしてほしい態度をとる
- 自信満々にふるまう
- 相手に美徳を期待する
- 自分が望むトーンで会話を始める
- 自分が求めていることを相手がしたがっていると想定する
以下では、それぞれをのポイントを解説しています。
1.相手にしてほしい態度をとる
本書の中では「熱意は伝染する」という表現で、店員の熱意が顧客にも伝わって売上が上がる事例を紹介しています。商品の売買の現場だけではなく、アツイ人の近くにいるとエネルギーをもらいますし、明るい人の近くにいるとハッピーな気持ちになるのは経験があるかと思います。
2.自信満々にふるまう
上述の「熱意は伝染する」に似てますが、自信満々にふるまうことで、相手の信頼を勝ち得ることが出来ます。本書ではナポレオン、ヒルトン、ヘンリーフォードの事例を引用していますが、リーダーは自信満々に振る舞うことで信頼を得て、本来以上の結果を残せるものなのかもしれません
“私たちが本能的に好むのは、自分が求めているものを知り、それを手に入れると確信している人だ”
3.相手に美徳を期待する
相手を信頼していることを知らせれば、相手は自分が信頼に値する人物であることを証明しようと努めるもの。相手を心から信頼すれば、相手は誠意を尽くしてくれるし、逆に期待しないと期待しない結果になってしまう。
単に期待するだけではなく、期待している・信頼しているということを伝えるのが大事ですね。
4.自分が望むトーンで会話を始める
人間は設定された舞台の上で、自分の役割を演じようとする生き物のようです。なので、相手に期待する舞台を用意する、演出することがとても大事です。申し訳なさそうに切り出すと、相手もメンドクサイと思うでしょう。
- 真剣に受け取って欲しいなら、真剣な調子で切り出す
- 気楽なやりとりを望むなら、気楽な調子で話を始める
ちなみに、同じ枠組みを使って相手に「イエス」と言わせるコツも紹介されています。ポイントはシンプルで、以下の2点。
- ポジティブな雰囲気を作る。
- 質問をしながら肯定的にうなづく
確かに、肯定したくなりますよね。
5.自分が求めていることを相手がしたがっていると想定する
どういうことでしょう?著者は以下のようなステップを紹介しています。
- 相手がしたくなる理由を考え、見つけ、相手に伝える
- それを相手がやりたがっていると想定する
- その人がそうしてくれると確信していること、その人の能力を信頼していることを伝える
- 後は、その人の自主性に任せる
これはちょっと難しいですよね。でも、要するに「何かしてもらいたいと思ったときは、自分目線で相手に依頼するのではなく、相手目線に立ってやる理由を考え、相手に期待する」ということなんだと思います。
相手をコントロールするといっても、本質は「相手を大切に扱う」というスタンスが基本となっていますよね。
効果的なフィードバックを与える方法
部下などにフィードバックしたり注意を与えるときの効果的なポイントです。ここでは、著者は、目的は「相手を向上させること」に置くことを忘れないように、決して自分の自尊心を満たすなど感情的になってはいけないと指摘しています。
“相手の欠点をあげつらって自分の自尊心を満たそうとしてはいけない。相手の気持ちを傷つけることが目的ではない”
以下は気を付けておきたい7つのポイントです!
- 1対1で注意を与える
- 相手がどう感じるかが大事。なので第三者がいる前では叱らない。
- 褒め言葉で前置きを
- 注意を相手の行為に限定
- 正しい方法を教え再発防止を
- 要求ではなく依頼
- 本人に行動を変えたいという主体的な動機を与え、協力体制を築く
- 注意は一回にとどめる
- 友好的に話を終える
- 相手の最後の記憶が「叱責」ではなく「激励」になるように
いかがでしたでしょうか?
次回は「魅力的な人になるには」編をお届けします。
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